工学院大学先進工学部 生命化学科

生命有機化学研究室

生命現象の解明・制御に役立つ「分子ツール」開発

研究室の概要

キーワード ケミカルバイオロジー、クリックケミストリー

生命現象に関わる分子の振る舞いを理解することは、新しい医薬品や治療法の開発に繋がります。しかし、様々な生命現象を解析、制御するための方法は未だ限られており、新たな方法論の開発が求められています。これに対し、当研究室では有機合成化学の研究を通して、生命現象の解明・制御に役立つ「分子ツール」の開発や方法論の開拓を目指します。現在は、クリック反応ツールとして有用な環状アルキン分子の開発に取り組んでいます。

研究テーマ

クリック反応ツールとして有用な
環状アルキン分子の開発

アルキン-コバルト錯体の
脱錯体化法の開発

クリック反応は2022年のノーベル化学賞の対象になった研究分野で、二つの分子を確実に連結する手法として注目されています。なかでも、環状アルキン類はアジドと混ぜるだけで効率的に反応することから、様々な化学分野で重宝されています。しかし、その合成の難しさから、まだまだ発展途上の「分子ツール」です。当研究室では、アルキン-コバルト錯体の脱錯体化法を利用して、クリック反応がもっと便利になるような環状アルキン分子の開発を目指しています。

指導教員

坂田 優希 助教
専門分野
有機合成化学
ケミカルバイオロジー

最近の原著論文

  • Sakata, Y.; Nabekura, R.; Hazama, Y.; Hanya, M.; Nishiyama, T.; Kii, I.; Hosoya, T. Org. Lett. 2023, 25, 1051.
  • Sugiyama, K.; Sakata, Y.; Niwa, T.; Yoshida, S.; Hosoya, T. Chem. Commun. 2022, 58, 6235.
  • Sakata, Y.; Yoshida, S.; Hosoya, T. J. Org. Chem. 2021, 86, 15674.
  • Yoshida, S.; Sakata, Y.; Misawa, Y.; Morita, T.; Kuribara, T.; Ito, H.; Koike, Y.; Kii, I.; Hosoya, T. Chem. Commun. 2021, 57, 899.