コンピュータで分子の動きを解き明かす
キーワード: 生体分子モーター、分子設計、量子ドットセルオートマトン、量子化学計算
私たちは、コンピュータを用いて人が直接見ることのできない「分子」「原子」「電子」が動く様子をシミュレーションしています。また、モーターたんぱく質(生体分子モーター)を簡略化したモデルを用いて分子動力学計算を行い、モーターたんぱく質の動きやエネルギー変換メカニズムを研究しています。
筋肉を構成するミオシンのような生体分子モーターは、化学反応のエネルギーを力学的な仕事に変換しています。その変換メカニズムを分子動力学法により明らかにし、新しい分子モーターの設計へと役立てます。
4核の錯体を用いて、量子ドットセルオートマトン(QCA)というコンピュータを作ることができます。QCA の中を信号が伝わる速度と信号の強度を求め、QCA の次世代コンピュータとしての可能性を評価しています。
量子化学計算を用いて遷移状態や安定構造を求めることにより、クロスカップリング反応や光環化付加反応の反応経路の解明を行っています。