工学院大学先進工学部 生命化学科

理論化学研究室

コンピュータで分子の動きを解き明かす

研究室の概要

キーワード 生体分子モーター、分子設計、量子ドットセルオートマトン、量子化学計算

私たちは、コンピュータを用いて人が直接見ることのできない「分子」「原子」「電子」が動く様子をシミュレーションしています。また、モーターたんぱく質(生体分子モーター)を簡略化したモデルを用いて分子動力学計算を行い、モーターたんぱく質の動きやエネルギー変換メカニズムを研究しています。

研究テーマ

モーターのエネルギー変換メカニズムの
解明とその応用

筋肉を構成するミオシンのような生体分子モーターは、化学反応のエネルギーを力学的な仕事に変換しています。その変換メカニズムを分子動力学法により明らかにし、新しい分子モーターの設計へと役立てます。

生体分子モーターの例

生体分子モーターの例

量子ドットセルオートマトンの
動作解析と分子設計

4核の錯体を用いて、量子ドットセルオートマトン(QCA)というコンピュータを作ることができます。QCA の中を信号が伝わる速度と信号の強度を求め、QCA の次世代コンピュータとしての可能性を評価しています。

量子化学計算による反応経路の解明

量子化学計算を用いて遷移状態や安定構造を求めることにより、クロスカップリング反応や光環化付加反応の反応経路の解明を行っています。

指導教員

徳永 健 教授
専門分野
量子化学
分子動力学
生物物理

最近の原著論文

  • Ken Tokunaga, Fumiya Odate, Daiya Asami, Keishiro Tahara, Mitsunobu Sato, Bull. Chem. Soc. Jpn. 94, 397 (2021)
  • Ken Tokunaga, Ryo Akiyama, Phys. Rev. E 100, 062608 (2019)
  • Kennosuke Itoh, Fumiya Odate, Takuma Karikomi, Keishi Obe, Tsutomu Miyamori, Hideaki Kamiya, Kenji Yoza, Kenichiro Nagai, Hideaki Fujii, Hiroyuki Suga, Ken Tokunaga, RSC Adv. 9, 12365 (2019)
  • Keishiro Tahara, Nazuna Terashita, Ken Tokunaga, Shiomi Yabumoto, Jun-ichi Kikuchi, Yoshiki Ozawa, Masaaki Abe, Chem. Eur. J. 25, 13728 (2019)
  • Ken Tokunaga, Ryo Akiyama, J. Comput. Chem. Jpn. 17, 80-84 (2018)

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